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1)のし瓦積み棟
図U-4-2に示すように、山形金物等の補強金物を、棟木又は下地の棟部に所定の間隔で固定する。その受け金物に棟補強用芯材を取り付け、茸土を使用してのし瓦を積み上げながら、図U-4-1に示すようにのし瓦の左右を緊結用線で緊結し所定の棟高さとする。最上段ののし瓦の上に冠瓦幅の6割程度茸土を置き、冠瓦を伏せパッキン付きステンレスネジで留付ける。
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2)横筋補強棟伏
棟補強用芯材にステンレスパイプ等を使用する場合
のし瓦の使用段数が少ない場合や棟幅が狭い場合については、寸切りボルトに棟補強用芯材として直径12mm程度のステンレスパイプ等を取り付け、なんばんしっくい等を使用して全てののし瓦を緊結線で緊結しながら、所定の棟高さまで積み上げる。冠瓦は、ステンレスパイプ等に留付けるので銅線を使用する場合は必ず被覆してあるもの又は、ステンレス製の緊結線を使用すること。なお、芯材に鉄を使用する場合には、溶融亜鉛メッキ等の防錆処理を行い耐久性に配慮すること。この方法は、前章で例示されていないが、それは試験による性能確認がされていないためである。 |
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3)棟芯材のし瓦上のし瓦積み工法
図U-4-4に示すように、棟補強金物等を、棟木又は下地の棟部に所定の間隔で固定する。
葺土を使用してのし瓦を積み上げながら、のし瓦の左右を緊結用線で緊結し所定の棟高さとする。最上段ののし瓦の上に受け金物等の下面が接する程度に調整後、棟芯材を取り付け必要に応じて防水後、葺き土を使用しながら冠瓦を伏せパッキン付きステンレスネジで留付ける。 |
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4)冠瓦茸土伏棟
図U-4-5に示すように、冠瓦1枚で陸棟、隅棟を葺土で納める方法である。葺土の替わりになんばんしっくい等を使用して、下地と冠瓦を緊結する方法もある。ただし、この施工方法の性能は未確認である。 |
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5)隅棟
(a)のし瓦積み隅棟
隅棟の施工は、1)または3)ののし瓦積み棟と同様に寸切りボルト、棟補強金物等を取り付け後、同様に行う。 |
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(b)隅コーナー
F形瓦の隅棟納めをする場合は桟瓦の登り1段毎に隅コーナーを使用して納める方法である。図U-4-7のように隅コーナー取り付け桟木を隅木に取り付け後、隅コーナーをパッキン付きステンレスネジで留付ける。軒先端はパッキン付きステンレスネジ2本で留付ける。
隅コーナーの周辺から漏水の可能性がある場合は、隅コーナーの下に防水シートを貼り漏水を防止する。 |
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(c)板金隅コーナー
F形瓦の隅棟納めとして、桟瓦の登り1段毎に板金隅コーナーを使用する場合の隅部の隅コーナーの留付けは、図U-4-8のように取り付け桟木を隅木に取り付け、板金隅コーナーを取り付け接木に、パッキン付きステンレスネジで留付ける。
板金隅コーナーは強風で変形する可能性があるので、桟瓦の隅部は十分な留付けを行うこと。軒端部はパッキン付きステンレスネジ2本で留付ける。 |
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隅部で斜めにカットした桟瓦は、隣接する緊結された桟瓦に変成シリコーン系接着剤で接着
する。又は、カットした瓦に釘穴を開け下地又は桟木に留付ける。隣接する桟瓦は打ち増し
等の補強を行うこと。 |
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